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映像制作用語集
映像制作に関する用語をご紹介
パン
元々はパノラマを縮めた言葉で、パンニングとも言い、固定したカメラの向きを「振る」こと。画面に収まりきらない広い風景や情景を写すためにカメラを横方向にゆっくりと振ることです。本来、左右に振ることだけを「パン」と呼び、上下に振る事は「ティルト」と呼びますが、左右でも上下でも「パン」と呼ぶことがあります。左から右に振る場合を右パン。逆を左パンと言います。なお、画面の手前から奥まで、全画面にピントが合っている状態のことは、パンフォーカスといいます。

フリップボード
またはフリップカード。略してフリップ。別名パターンとも。映像撮影で撮影するためにタイトル、字幕、説明図などをかいたカードのこと。通常B4版くらいの大きさのものが用いられます。字や図などを書き、これを全画面(トリキリ)で撮影します。かつては映画やTV番組等で、主にタイトルやクレジットを表すのに使われました。現在のように編集のコンピュータ化が進むと、このような表現には、キャラクタージェネレータやパソコンの映像編集ソフト上でCG作成しビデオ信号化した電子フリップを使うようになり、実際のボードを使うことは減りつつあります。

ピーカン
雲一つない快晴のことを言います。戦前の映画業界で使われ始めた言葉で、語源は諸説あり、 ───
・快晴だと若干ピントが甘くても明るいので絞る為、被写界深度が深くなりピントが完全
  → ピーカン
・太陽光がピーンと届いてカンカン照り → ピーカン
・映画監督山本嘉次郎によると「空がピーピーカンカンと晴れている」と言った → ピーカン
・『蝶々夫人』で使われるアリア『ある晴れた日に』が歌われており、主人公の待つ男の名前がが「ピンカートン」 → ピーカン
・ピースの缶の鳩の絵から、ノアの洪水後の晴天をイメージして → ピーカン
・快晴 = パーフェクト・コンディションの略&訛 → ピーカン
─── などの由来説があります。一般にどんな照明も、 太陽の光にはかないませんから、屋外の撮影現場では好まれる言葉といえるでしょう。
箱書き
一般に“箱書き”とは、骨董品の世界で書画・器物などを入れた箱に題名・作者などを記して、その中身を示すことを言います。
映像制作においては、シナリオを書く前の段階でストーリーを場面ごとに並べて書いた“あらすじ”のことをいい、いわば、シナリオや絵コンテを起こす前の作業で、全体の構成案のことになります。具体的には、紙に書いた長方形の枠の中に一場面ごとに要点を書き込みます。例えば、細かいシーンごとに舞台と登場人物と出来事を箇条書きにして書き込んでゆきます。別な言い方として、 「箱割り」「箱」とも言います。

ビットレート
単位時間あたりに何ビットのデータが処理あるいは送受信されるかを表す言葉。映像動画データの質を決定する最も重要な要素といえます。単位としては、「bps/ビット毎秒」(bps:bits per second)を使うのが一般的です。圧縮された映像データや音声データが1秒あたりどのくらいの情報量で表現されているかを表したり、通信回線が1秒間にどのくらいのデータを送受信できるかを表したりするのに使います。一般的には、ビットレートを大きくすれば、画質・音質は向上しますがファイルサイズが大きくなり、ビットレートを小さくすればファイルサイズは小さくなりますが画質・音質が落ちます。MPEGなどでは、ビットレートの範囲があらかじめ決まってしまっているので、ビットレート指定には注意が必要です。